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福祉住環境コーディネーター2級を独学で取得に向けた勉強法と参考書

福祉住環境コーディネーターの資格を取得してから伺ったお客様に手すりや福祉用具のアドバイスができるようになりました。

自分の仕事では高齢者や障害者のお宅に伺うことが多いのですが、その日々の暮らしの中で不自由そうに生活されている様子を見ていて何とかして上げられないか?と疑問に思っていました。

福祉住環境コーディネータの資格を取得すれば、そういった実生活でバリアフリーの知識を生かしたアドバイスをすることができます。

そういった知識を実生活に生かすことで社会貢献していくことが可能になります。

 

私が独学で福祉住環境コーディネーター2級を取得した勉強法は「問題集を取り組んで重要項目を覚えていく問題実践型勉強法」です。

その理由は次の3点です。

  1. 問題主体の学習から理解することで勉強の効率が良くなること
  2. 過去問に取り組み、公式テキストで補うことで足りない知識を補えること
  3. 福祉、建築の範囲が広く全てを抑えた学習は時間がかかること

これらの理由から、私は福祉住環境コーディネーター2級には、問題集に取り込むことで出題パターンや重要項目を覚えていく問題実践型勉強法で合格することが出来ました。

使用テキストは

  • 東京商工会議所「福祉住環境コーディネーター検定試験2級公式テキスト
  • コンデックス情報研究所「福祉住環境コーディネーター検定試験2級テキスト&問題集
  • コンデックス情報研究所「福祉住環境コーディネーター検定試験2級過去5回問題集」です。

この3冊を選んだ理由は次の7点です。

  1. 公式テキストは過去問だけでは足りない知識を補うことが出来ること
  2. 公式テキストから試験問題が出題されるため過去問との併用が効果的であること
  3. コンデックス情報研究所のテキストは元公式テキスト作成委員が監修しており理解しやすいこと
  4. コンデックス情報研究所のテキストは分かりづらい用語をイラストで分かりやすく解説していること
  5. コンデックス情報研究所のテキストは問題集が収録されており解説も分かりやすく効果的であること
  6. 過去5回問題集は過去問が5回分収録されており過去問にがっちり取り組めること
  7. 過去5回問題集は過去問に対して解説が詳細にされており理解を深めやすいこと

Contents

福祉住環境コーディネーター2級を独学で取得するおすすめの勉強スタイル

福祉住環境コーディネーター2級に関しては、医療・介護・建築関係者かどうかが大きいと思います。

医療・介護・建築関係から出題されるため、これらの業務に従事されている方は福祉住環境コーディネーター2級の出題範囲が知識として身についているのでかなり勉強が楽になるのではないでしょうか?

私はこれらの関係者ではないため専門用語や病名、疾患などの予備知識がない状態でこの資格の勉強に取り組みました。それらの状況が前提としておすすめの勉強スタイルを解説します。

福祉住環境コーディネーター2級の勉強は過去問題を重点的に勉強していくことがおすすめ、出来れば公式テキストも用意して勉強していくといいです。(過去問に取り組み、分からなかったところは公式テキストを読むスタイル)

福祉住環境コーディネーター2級については過去問だけに取り組むだけでは、少々難しいのではないかと思います。過去問をやっていき、間違っていた問題を補足する形で公式テキストを併用していくのがおすすめです。

福祉住環境コーディネーター2級を独学で取得するおすすめの勉強法

福祉住環境コーディネーター2級の独学で取得するおすすめの勉強法については次の点です。

  • 福祉住環境コーディネーター2級の場合は、統計、制度改革など法改正に伴い変化が伴うので、必ず最新の参考書を用意すること
  • 過去問主体に勉強していくことが効率がよく、大体過去問5回分を3周やっていけば合格点が見えてきます
  • 単に過去問をやっていくだけでは答えを覚えてしまうため過去問をやりつつ噛み砕いて「自分の言葉で置き換える」作業が必要になります
  • 医療・介護・建築業界の人は有利だが、それ以外の業界の人は専門用語の意味などをテキストの実際の事例などからよく覚えること
  • 過去問をやっていて疑問に思ったことは公式テキストを使用して理解することが重要
  • 過去問をやっていて間違ったところをチェックしておき、解答・解説をよく読み後で取り組むこと
  • 試験が近づいたら試験時間(2時間)を計って試験感覚を養うことも大事です

福祉住環境コーディネーターの試験の場合は、最新の参考書を用意することが大事です、特に公式テキストは最近改訂5版が発行されたのでこの改定5版に対応した参考書で最新の情報を得ておく必要があると思います。

勉強方法としては過去問5回分を3周やっていくのですが1回目はかなり間違いが出ると思いますが、その間違った問題を公式テキストや問題集の解説をよく読んで自分の言葉で説明できるように頭に入れていくことが重要です。これを2回、3回と繰り返していけば合格にかなり近づいていくはずです。

試験日が近づいてきたら試験時間(2時間)を計って、過去問に取り組んでいき実際の試験感覚を養っていくことも大事です。試験感覚が分かるようになって過去問が90%ぐらい正解できるようになれば合格はほぼ見えてくるのではないでしょうか?

私が独学で福祉住環境コーディネーター2級を取得したおすすめ参考書は?

東京商工会議所 福祉住環境コーディネーター検定試験2級公式テキスト東京商工会議所から出ている福祉住環境コーディネーター2級の公式テキストです。この資格試験の場合は、過去問のみでは足りない知識を補うことが重要です。試験問題がこの公式テキストから出題されるため、問題文に慣れるという意味でもこのテキストを読んでおく意味合いがあると思います。

ただ、各参考書が対応するようになってきたのでこの本が高価ということもあり、無理に購入する必要はないと思います。

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コンデックス情報研究所 福祉住環境コーディネーター検定試験2級テキスト&問題集’19年版

元公式テキスト作成委員が監修している参考書です。公式テキストを噛み砕いてイラストなどを交えた解説がされており、理解しやすいです。項目により重要度がマークされており、覚えるポイントが分かりやすいのもおすすできます。問題集も収録されているので公式テキストを購入しなくてもこの一冊で勉強を進めていくことも可能だと思います。

また、2級の公式テキストの改訂5版に対応するようになりました。この資格の場合は新傾向問題として新しい分野の出題が目立ちますので、この本での学習をおすすめします。

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コンデックス情報研究所 福祉住環境コーディネーター検定試験2級過去5回問題集’19年版

過去問を5回分収録している問題集です。元公式テキスト作成委員が監修しており、解説が分かりやすいです。問題と解答・解説が別冊に分けることができ、問題と解説が対応ページで編集されており勉強を進めやすい問題集だと思います。

ヤフオクやメルカリで中古品が売っていないか探してみました。

コンデックス情報研究所の福祉住環境コーディネーター検定試験2級過去5回問題集’18年版が1,250円で出品されていました。

よろしければ参考にされてみて下さい。

ただし、福祉住環境コーディネーターの場合は特に古いものは情報も古く役に立ちません。

出来るだけ新しいものを買うことをおすすめします。

 

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福祉住環境コーディネーター2級の通信講座もおすすめです

独学だけでは難しいかも?と思う方には通信講座もおすすめです。

分からないところを添削してくれたり、質問をしたりすることが出来ます。

ユーキャンなどの通信講座ではスマホなどを利用したスキマ時間の学習にも効果的に学習出来るシステムが付いてきます。

福祉住環境コーディネーター2級の出題傾向とは?

第1章 高齢者や障害者を取り巻く社会状況と福祉住環境コーディネーターの意義

介護保険制度に関する内容がよく出題されます。また、高齢者や障害者の生活や住宅施策についても出題されます。この中では高齢者の割合や住宅の改修状況などの統計資料がテキストでは取り上げられていますが、この数字の中から少子高齢化、独居高齢者の増加、要介護者、認知症高齢者の増加といった社会背景の現状を踏まえ、介護保険や住宅改修の必要性を理解することが重要です。

改定5版で最も変更になったのがこの分野であり、介護保険法の改正により

  • 介護保険を所得の高い層が2割→3割負担
  • 「介護医療院」の創設
  • 介護納付金の「総報酬割」の導入
  • 「共生型サービス」の創設

といったことが刷新されています。

また、新たに

  1. 住宅セーフティネット法
  2. 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)
  3. 障害者基本計画
  4. 生活のしづらさなどに関する調査

これらが新たに設けられており

障害者が在宅で生活してる割合が多いものの住宅改修が十分に進んでいないことや、福祉住環境コーディネーターはどういう役割があるどういった仕事を行っていくのかその定義を理解しておく必要があります。

重要度 ★★★★☆

第2章 障害のとらえ方と自立支援のあり方

とても出題されやすい分野であり、全体的に理解を深めておく必要があります。国際生活機能分類(ICF)と国際障害分類(ICIDH)の違い、高齢者の認知症の状態や症状の現れ方、適切な対応の仕方、障害者の心身の特性(障害を持った時期などによる障害の問題の現れ方)などが重要です。

在宅介護の自立支援のあり方は介護を受ける人、介護する人の立場や状況から理解する必要があります。

重要度 ★★★★☆

第3章 疾患別・障害別にみた不便・不自由と福祉住環境整備の考え方

改定5版では、高齢者の主な死亡原因の順位が入れ替わっており2014年調査では第3位の肺炎が、2017年調査では第3位が老衰となっています。

また、要介護となる原因の上位順位が2013年調査、第1位 脳血管疾患と第2位 認知症が2016年調査では入れ替わっています。

恐らく、こういった部分に関しては出題される可能性が大きいのではないでしょうか?

この分野では出題頻度が多いのは認知症、脳血管障害、脊髄損傷、パーキンソン病などです。特に脳血管障害は障害が出る原因となる疾患となるので抑えておく必要があります。また、肢体不自由、内部障害、認知・行動障害が頻出ですが脊髄損傷レベルによる障害の違いが重要です。

重要度 ★★★☆☆

第4章 相談援助の考え方と福祉住環境整備の進め方

福祉住環境整備に関する専門職の名称と職務内容について理解しておく必要があります。それぞれの職務内容をしっかりと覚えて、まぎらわしい職務内容の◯xを間違えて選択しないように注意が必要です。

福祉住環境整備の生活状況から現地調査、キーパーソンとの折衝と費用対効果など整備を受ける側の立場に立って考える知識が問われる分野だと思います。

重要度 ★★☆☆☆

第5章 福祉住環境整備の基本技術および実践に伴う知識

福祉住環境整備に関する建築知識の幅広い知識を深く理解する必要があり、全ての分野の中で最もボリュームも大きく重要だと言える分野です。特に建築の知識のない方は十分時間をかけて学習していく必要があると思います。私もですが建築の知識がない人には建築図面や表示記号など馴染みの薄いものですがじっくりと理解を深め、読み方が分かるようにしましょう。

特に屋内外の段差の高さ、住宅内のスペース、廊下や出入り口の幅員、階段やスロープの勾配などの数値は非常に重要です。細かい部分も含めて覚えましょう。

また、段差の解消、外出、屋内移動、入浴、排泄、手すりの取り付けなどは重要です。是非覚えましょう。

重要度 ★★★★★

第6章 在宅生活における福祉用具の活用

2018年4月の介護報酬改定の見直しに伴う「福祉用具」が

  • 全国平均貸与価格の公表
  • 福祉用具専門相談員が貸与する際に全国貸与平均価格の説明、複数商品の提示の義務付け
  • 貸与価格の上限設定

上記のように改定になっております。

福祉用具は様々な生活を補助する役割を担うものであり、その用途も多岐に渡るため幅広い知識が問われる分野です。その中でも移動、入浴、生活動作補助用具、義肢・装具などの福祉用具がどのような役割を持つのか理解する必要があります。

また、介護保険の貸与、購入のどちらが対象になるのか福祉用具の区別が出来るようにしておきましょう。

重要度 ★★★☆☆

 

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福祉住環境コーディネーターとは?

福祉住環境コーディネーターとは?福祉住環境コーディネーター(ふくしじゅうかんきょうコーディネーター)は、日本の公的資格の1つ。高齢者障害者に対して住みやすい住環境を整備するためのコーディネート(調整役)である。

福祉住環境コーディネーター Wikipedia

高齢者や身障者が自宅で生活をしていく中で段差や狭いトイレなどを改善することで安全で快適な生活を送ることが出来るよう居住空間の改善の提案を行うことが出来るのが福祉住環境コーディネーターです。

2級になると住宅改修で介護保険を利用する場合に「住宅改修が必要な理由書」を作成することが出来る資格になっています。ケアマネージャーや建築士との連携が必要な立場であり、その都合上ケアマネージャーや建築士が福祉住環境コーディネーター2級を取得するケースが多いように思います。

私は仕事で様々な家に伺うことが多く、障害のある高齢者や障害者のお宅に伺うことがあります。そんなお客様に対して住宅改修を整備することで普段の生活環境を改善することが出来るという話が出来ると思い、この福祉住環境コーディネーターを受けてみようと思った理由でした。

福祉住環境コーディネーター2級の合格基準と出題範囲

福祉住環境コーディネーター検定2級公式テキスト改訂5版が試験範囲で、このテキストから出題されるため問題文に慣れる意味でもこのテキストを一読しておく必要があると思います。

100点満点中70点以上が合格になります。

福祉住環境コーディネーター2級の難易度と受験資格

福祉住環境コーディネーター2級は受験資格は特になく、誰でも受験可能です。

年に2回試験が開催されるので受験もしやすい資格だと思いますが、合格率に大きな偏りがあり、10%台の時や40〜50%程度の回もあります。

福祉住環境コーディーネーターいきなり2級受験もアリ

福祉住環境コーディーネーター2級は3級との難易度の差はそれほどないと言えるので、いきなり2級に挑戦しても大丈夫だと思います。2級から受験したとしても3級との差はそれほどないので安心して良いです。

個人的には福祉住環境コーディーネーター3級と2級のダブル受験を考える方もいらっしゃると思いますが、福祉住環境コーディーネーター2級に勉強を専念して一本に絞ることをおすすめしたいと思います。

その理由は次の3点です。

  1. 住宅改修に関する理由書の作成は福祉住環境コーディーネーター2級から認められていること
  2. 福祉住環境コーディーネーター3級の存在意義がそれほどないと言えること
  3. ダブル受験することで受験料や参考書を2級、3級ともかかるなど経済的負担が増すこと

この理由から福祉住環境コーディーネーター2級に是非挑戦して欲しいです。

福祉住環境コーディーネーター2級の合格率

  受験者 合格者 合格率
2018年度 24,095 6,249 28.6%
2017年度 26,215 11,980 50.4%
2016年度 26,281 12,706 48.3%
2015年度 27,728 15,417 55.6%

引用: 東京商工会議所 福祉住環境コーディネーター検定試験受験者データ

福祉住環境コーディネーター2級の試験概要

  試験日 申込登録期間
第42回 2019年7月7日(日) 4月23日〜5月24日
第43回 2019年11月24日(日) 9月10日〜10月11日

受験料 6,480円(税込み)

福祉住環境コーディネーター2級の受験申込はこちら

福祉住環境コーディネーター2級の求人

福祉住環境コーディネーター2級だけの求人はほぼないのが現状です。どちらかといえばホームヘルパーやケアマネージャー、建築士、医療関係者が自己のスキルアップなどの目的で資格を取得する方が多いように思います。

 

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まとめ

福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得すると次のメリットがあります。

  • 障害のある高齢者や障害者などの生活動作を改善する住宅改修を提案出来る
  • 障害などの原因となる疾患などの知識が得られ、実生活での知識になる
  • 医療・福祉・建築関連の従事者には自分の仕事の幅が広がる知識が得られる

私の場合は医療・福祉・建築関連ではありませんが、この知識を得たことで障害のある高齢者や障害者の方にどういった立場でどうしたら生活が改善できるのかといった提案をすることが出来るようになりました。

今後、こういった知識を自分の仕事に生かすことが出来るように知識を深めていければと思います。